飲み込みまでの流れ〜先行期
行徳さくら歯科口腔外科クリニック
言語聴覚療法科のSTブログです。
前回、「摂食嚥下の5期モデル」について簡単にお話しました。
今回からそれぞれの期がどのようなものなのか詳しく解説していきます。
本日は、先行期(認知機)について解説します。
先行期とは食べ物を口に入れるまでの段階のことです。
まず人は、視覚や嗅覚などから得られる情報(食物の色・形、臭い)から食べ物を認識(認知)します。
その得られた情報を過去の記憶(おいしかった、熱かった、苦かったなど)に照らし合わせて、
目の前の食べ物の食感や味わいを推測します。
その上で、その食べ物を食べるのか、食べないのか、
どのように食べたらいいか(口に入れる量、食べる速さなど)を判断します。
(例えば、注文した食べ物に自分が嫌いな食材が入っていた際には、その食材を避けて食べようとしますよね?)
それらの情報から記憶を呼び起こすことで、唾液の分泌が促され、食べる準備が整っていきます。
そのため、先行期では食欲や心理的要因、判断能力などが影響してきます。
飲み込みは、食べ物を口に入れる前から準備が始まっているんですね!