行徳駅前の行徳さくら歯科口腔外科クリニックです.
8月に入り大変暑い日が続いております.古来より「朝のこわばり」という言葉があるように,寒くなってきた季節の朝に「口が開かない!」という症状が多発します.これは顎関節症候群の疑いのある症状です.しかし,最近これらを訴えて来院される患者様が多発しております.
顎関節症候群には,「口が開かない(開口障害)」,「顎がガクガクする(関節雑音)」,「顎が痛い(関節疼痛)」などの症状が単発ないし重複して発生するもので,顎の関節すなわち顎関節の主要な疾患の一つです.本来,冬場に多いとされる理由は,外気温の低下に伴う「噛み締め」や受験や転職のシーズンに伴うストレスで「歯ぎしり」などを原因として発生すると言われています.しかし,それがこの暑い夏に本院に来院されるケースが増えているのです!
これまでの特徴としては,片側の顎が痛い,口を開けていられない程に痛いなどの「関節疼痛」を訴える方が多く,1日最低2名は急患としてお越し頂いているようです.
顎関節症候群の治療としては,広く「マウスピース」による理学療法が知られており,これを付ける事により顎関節にかかる負荷を軽減する一般的な歯科治療が推奨されています.
当院はこのマウスピース療法を行う前に,疼痛コントロール(除痛)を優先するためにおクスリによる薬物療法を先行する治療法に着目し,1日でも早く患者さんの痛みを軽減する事を何よりも大切にして治療します.
また,ご自身で行える予防ないし疼痛コントールとして「顎のストレッチ」を奨励しています.
顎が「過度」に痛くない事を前提として,
① 顎を奥歯でしっかりと噛み締めます(咬む位置をご自身で確かめます)
② 顎をゆっくりと大きく開きます(下顎を下方へ限界まで誘導します)
③ 顎を奥歯でしっかりと噛み締めます(顎を元の位置に戻します)
④ 顎をゆっくりと前に動かします(下顎を前方へ限界まで誘導します)
⑤ 顎を奥歯でしっかりと噛み締めます(顎を元の位置に戻します)
⑥ 顎をゆっくりと大きく開きます(下顎を下方へ限界まで誘導します)
⑦ 顎を開けたままゆっくりと左右に大きく振ります(下顎が開いた状態で左右の限界まで顎を誘導します)
⑧ 顎を奥歯でしっかりと噛み締めます(顎を元の位置に戻します)
以上の運動を最低1日3回を目安に行ってみて下さい.顎がバキバキなったり,顎に痛みを感じたりしていませんか?
痛みがひどくなったり,症状が重篤化する可能性があるためやり過ぎは大禁物ですが,違和感や気になることがあればどうぞお気軽に来院ください!!!(ひどくなる前に来院することが大切です!!!!)