赤ちゃんの発語はいつから?言葉の発達段階や家族ができる方法を紹介

生まれて間もない赤ちゃんは、最初は泣き声から始まり、徐々に意味のない発音をするようになるなど、周りからの影響を受けてどんどん言葉が発達していきます。
ですが、同年代の子と比べて自分の子どもの言葉の発達が遅いと
不安になってしまいますよね。
そもそも、赤ちゃんの発語はいつから始まるのでしょうか。
この記事では、発語が始まる時期や言葉の発達段階について解説します。
また、言葉の発達を促すためのポイントについてもご紹介しますので、
ぜひ、この記事を参考に赤ちゃんの発語に対しての理解を深め、
赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでいただけたら幸いです。
発語とは
発語とは、「言い始めること」「言語を発すること」を指し、
赤ちゃんにおける発語は、言語の初期段階における言葉の発声をいいます。
最初は「あー」「うー」といった単純な音から始まり、成長するにしたがって
さまざまなバリエーションの音が増えていきます。
そして、周りが発する言葉に反応したり真似たりしながら意味を持つ言葉を
発するようになるのです。
赤ちゃんの発語はいつから始まる?
赤ちゃんが言葉を話し始める時期には、個人差がありますが、
生後2〜4ヶ月頃から声を発するケースが多いです。
それまでは泣くことで感情を表現していますが、人との関わりとともにさまざまな言葉を
聞いて、発音するようになります。
また、1歳〜1歳半頃には1語以上の単語を発するようになる子が多いですが、
2歳になってから突然話し始めるという子もいるため、言葉の発達目安にとらわれて焦らず、
見守ってあげることも大切です。
言葉を発しなくても周りの言葉を理解している
赤ちゃんは生まれたときから耳はしっかり聴こえているので、目が見え始める前から周りの音をよく聴き、脳に蓄積されています。
そのため、赤ちゃんがまだ話せない時期でも、ママやパパの話す言葉に関心をもっていて、
聴いていると考えられているのです。
そのことを踏まえて、赤ちゃんがまだ話せなくても、赤ちゃんが聞き取れるように
ゆっくりと抑揚良くたくさん語りかけてみましょう。
赤ちゃんの言葉の発達段階
赤ちゃんの言葉の発達には個人差があるものの、一定の段階を踏んでいきます。
赤ちゃんの言葉の発達段階について、順番に見ていきましょう。
生後0~2ヵ月後
生後2ヶ月頃の赤ちゃんは、声帯や喉が発達していないため、言葉をうまく発することが
できません。
その代わり、この頃の赤ちゃんは「お腹が空いた」「おむつが不快」「寂しい」などの
生理的欲求を泣くことで表現しているのです。
一方、生まれたばかりの赤ちゃんでも、人の声とその他の音を区別でき、
母親の声も理解して反応できると言われています。
生後2~4ヵ月後
生後2〜4ヶ月頃の赤ちゃんは、頭や首などが急速に発達し、さまざまな音が出せるように
なっていく時期です。
これまで泣くことで不快感を表現していた赤ちゃんですが、
「あーあー」「うーうー」といった発声が見られるようになります。
このような発声をクーイングと呼び、赤ちゃんの声帯が発達してきている証です。
また、機嫌が良ければご機嫌にクーイングしたり、くすぐりなどに声をあげて笑って
反応したりといった姿が見られるのもこの頃です。
生後4~6ヵ月後
生後4〜6ヶ月頃は、発声がクーイングから喃語(なんご)に移行していく時期です。
喃語とは、まだ言葉が話せない赤ちゃんが発する意味をもたない声のことをいい、
「キーキー」といった高い声や「うーうー」などの低い声などの高低のある音や、
「あー」「いー」などの母音を伸ばした音、「かぁ」「まぁ」など、子音と母音を
組み合わせて発するようになります。
これは規準喃語と呼ばれるもので、
さまざまな子音と母音を組み合わせながら、言葉のパターンを学んでいるのです。
また、クーイングや喃語を発するのに合わせて、手足の動きも見られるでしょう。
生後10ヵ月後~
赤ちゃんは喃語を繰り返しながら言葉の発生パターンを覚えていき、徐々に意味のある言葉を発するようになります。
言葉の発達が早い赤ちゃんは、生後10ヶ月頃になると、身の回りの簡単な単語を
口にするようになったり、単語を発しなくても、指を指して自分の気持ちを伝えようと
したりするでしょう。
この頃は舌を使っての発音が上手にできないため、「ぱ」「ま」「ば」で始まる発音が
多くなります。
1歳~1歳半頃
赤ちゃんは1歳~1歳半頃になると、身近な人や物の名前から覚え始め、
一語文を発して意思表示を行おうとします。
例えば、お腹が空いた時に「まんま(ご飯)」と言ったり、目の前に犬がいたときに
「わんわん(犬)」と言ったりと、欲求や目にしたものを簡単な言葉で表現するように
なるのです。
1歳6~7ヶ月頃には1語以上の単語を話す乳幼児は94.1%を占めているという
厚生労働省の調査結果もあります。
1歳半~2歳頃
赤ちゃんの言葉の発達は目覚ましく、1歳半~2歳頃になると、
「パパ、だっこ」「まんま、ちょうだい」のように、意味のある言葉が2つ続く二語分を
話すようになります。
この頃には話せる単語も多くなり、簡単なコミュニケーションも取れるようになるでしょう。
ただし、一語文や二語分で話せる子がいる一方、まだ言葉を出すのが難しい子もいるため、
個人差を感じやすいです。
自分の子どもが後者の場合、同年代の子と比べて焦ってしまうかもしれませんが、
話の意味を分かっているようなら焦る必要はなく、見守ってあげることも大切です。
クーイング喃語にどのように反応すれば良い?
赤ちゃんがクーイングや喃語(なんご)を発するのは、言葉の練習でもあるので、
積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。
具体的にどのような方法で接すると良いのか、詳しくお話しします。
クーイング返しをする
赤ちゃんがクーイングをしていたら、クーイング返しをするのがおすすめです。
クーイングは私たちにとっては特に意味のない発声に聞こえるかもしれませんが、
赤ちゃんにとっては周りに自分の感情を伝える手段であるのと同時に、
声帯を発達させるための重要な役割を果たします。
赤ちゃんが活発にクーイングをしているときは、同じように声を返してあげると、
ご機嫌になり、「もっと喋りたい」と思うかもしれません。
反対に、クーイングに対して反応してあげないと、コミュニケーションを取るのを
やめてしまう恐れもあるため、たくさん話して刺激を与えると良いでしょう。
赤ちゃんの気持ちを言葉にする
赤ちゃんが喃語や単語をたくさん話すようになってきたら、赤ちゃんの気持ちを代わりに
言葉にしてあげるのもお勧めです。
例えば、「まんま、美味しいね」「わんわん、可愛いね」といったように、赤ちゃんの反応を見ながらその状況に合わせて声をかけてあげると、コミュニケーションが増えるだけでなく、赤ちゃんの二語文への発達も促進されるでしょう。
このように、周りから赤ちゃんに話しかける頻度によって言葉の発達スピードも
変わってきますので、赤ちゃんが何か言葉を発しているときは、それになるべく反応して
あげてください。
言葉の発達が遅い子どもの特徴
自分の子どもの発語がほかの子と比べて遅いと感じ、心配する方もいるでしょう。
専門家による正しい診断が必要ですが、一般的に発語が遅い子どもの特徴として、
以下が見られます。
- 自分から言葉を話そうとしない
- 3歳を過ぎてもカタコトしか話さない
- 初期の発語が遅い
- 語彙の成長がゆっくり
- 簡単な文の組み立てができない
- ジェスチャーや表情で会話する
1歳半頃には単語を発するようになる子が多いですが、この頃になっても新しい単語を
覚えられなかったり、文章の構造を理解できず、表情や動作などでしか表現できなかったりする子もいます。
ですが、先述した通り子どもの発語には個人差が大きいため、
必ずしもこれらの特徴が、当てはまるとは限りません。
子どもの発語が遅いのは発達障害?
赤ちゃんがなかなか喋ってくれないことで、発達障害を疑う方もいるでしょう。
発語が遅れる原因として、以下のものが挙げられます。
- 性格や個人差
- コミュニケーション不足
- 聴覚に問題がある
- 発達障害
話し始めるのが遅い子でも、成長する過程で徐々に他の子に追いつき、同じようにお喋りできるケースも多いです。
その一方で、聴覚の異常など、病気である可能性もあるので、子どもの様子を観察しておかしいと感じる場合は医療機関に相談してみましょう。
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子どもの言葉の発達のために心がけると良いこと
発語が遅いのは身体機能が原因である場合、専門的な治療が必要になる可能性が高いです。
しかし、それ以外のケースでは、日常生活におけるお子さんとの関わりによって、
言葉の発達を促進できる場合があります。
ここでは、子どもの言葉の発達を促すために家庭で取り入れると良いポイントをご紹介します。
積極的に子どもに話しかける
赤ちゃんは、耳から聴いた音や言葉をどんどん学習し、理解するだけでなく、
耳にした言葉と目にしたものを結びつけて、意味のある言葉として使うようになります。
言葉を使ってコミュニケーションを取る機会が減ることも、子どもの言葉の発達に影響する
ため、日常生活の中で豊かな言語環境を提供できるよう、積極的に話しかけましょう。
「ワンワン大きいね」「お花きれいだね」といったように、身の周りにあるものや、
赤ちゃんが興味を持ったものを説明するだけでも効果的です。
絵本の読み聞かせや動きを取り入れた遊びをする
子どもの言葉の発達を促すのに、楽しい遊びを取り入れるのはとても効果的です。
例えば、絵本の読み聞かせは、文字が読めなくても絵を見ながらストーリーを聞くなかで、
登場するものの名前を覚えたり、気持ちを表現できたりするようになります。
また、歌を歌ったり、歌に合わせて手遊びをしたりと、動きを取り入れた遊び言葉の理解が
深まりやすいです。
子どもにとって「楽しい」という気持ちが言葉を話すきっかけにもなるので、
ぜひ試してみてください。
間違いを指摘せず優しく見守る
言葉を覚えたばかりの子どもは、「コッペパン」を「コッピカン」と言ったり、
「とうもろこし」を「とうもころし」と言ったりと、言い間違いをよくします。
正しい言葉を知っている私たちとしては、間違いを直そうと指摘してしまいがちです。
しかし、無理に言い間違いを直そうとすると、子どもが緊張したりストレスを感じたりして、
話さなくなってしまう可能性があります。
子どもの言い間違いは自然と直っていくものなので、
間違いの度に指摘するのではなく、優しく見守ることも重要です。
先回りして話さない
子どもが食べ物を指差したり、おもちゃで遊びたそうにしているなど、
子どもの仕草や動きを見ていれば、何を求めているかある程度理解できるでしょう。
しかし、子どもが言葉を発しようとする前に、家族や周囲の大人が先回りして
行動してしまうと、子どもが言葉を発する機会を奪ってしまう可能性があります。
そのため、子どもが何をしたいか分かっていても、あえて行動せず、子どもに何をしたいか、
何をして欲しいか聞いてみてください。
そうすれば、子どもは自分の言葉で意思表示するようになるでしょう。
専門家に相談する
年齢に応じた言葉の発達基準はありますが、あくまでも目安であり、
言葉の発達スピードには個人差があります。
そのため、今は周囲に比べて言葉が遅いと感じていても、
成長とともに遅れが目立たなくなる場合もあるのです。
それでも不安な場合や言語障害の疑いがある場合は、
以下のような専門的な医療機関や児童発達支援の事業所などに相談してみると良いでしょう。
- 子ども発達センター
- 療育センター
- 総合病院
- リハビリテーション病院
- 小児科
- 耳鼻咽喉科
- 歯科医院
これらの中には、言語聴覚士や作業療法士などの専門家をおき、子どもの発達支援を
行っているところもあります。
赤ちゃんの発語には個人差がある!焦らず見守ろう
赤ちゃんは一般的に生後2〜4ヶ月頃からクーイングをして意思表示をし始め、
1歳から1歳半歳頃にかけて一語文を発するようになります。
しかし、赤ちゃんの言葉の発達には個人差があるため、焦り過ぎず、
ゆっくり見守ることが大切です。
そのなかで、赤ちゃんが楽しんで言葉を習得できるような遊びをたくさん取り入れて、
親子でコミュニケーションをしていただけたらと思います。
もし、子どもの発語の発達に不安を感じる場合は一人で悩み過ぎず、
専門家に相談してみましょう。
さくら歯科口腔外科クリニックでは、お子さんの言葉の発達について
「ご相談・診察」ができます。少しでも親御さんへの「不安」を解消すべく、
当院在籍の言語聴覚士が、全力で支援いたしますので、
ぜひ、お気軽にご相談ください。
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