歯周病は見た目でわかる?症状やなりやすい人の特徴も解説

歯周病は、初期段階では症状がほとんど現れなかったり、見た目だけでは判断しにくいケースが多いです。
しかし、歯周病は早期に発見して適切に対処しなければ、進行してしまい、最悪の場合には
歯を失うリスクがあるので、初期段階で異常に気づき、速やかに治療を行うことが大切です。
本記事では、歯周病が見た目でわかるのかについて紹介します。
他にも「見た目でわかる歯周病の症状」や「歯周病になりやすい人の特徴」についても
解説していきます。
ぜひ、この記事を参考にして、歯周病について理解を深めてみてください。
歯周病とは
歯周病とは、歯茎や歯を支える骨に炎症が起こる病気の一つです。
主な要因は、歯の表面にたまるプラークにあります。
初期段階では、歯茎が赤く腫れたり、歯磨き時に出血が見られることがあり、
一般的に「歯肉炎」と呼ばれます。
また、適切なケアを行わず放置すると、症状が進行して「歯周炎」へと
移行してしまいます。
歯周炎が進むと、歯と歯茎の間の隙間である歯周ポケットが深くなり、
歯を支える骨が徐々に破壊されていきます。
その結果、歯がぐらつきやすくなり、最悪の場合、歯を失うリスクも高くなるので、
注意が必要です。
歯周病は見た目でわかる?
歯周病は見た目でわかる場合もありますが、初期段階では判断が難しいです。
実際に、歯周病は外見からその進行を見極めることが難しく、初期段階では、
ほとんど症状が現れないので、痛みや腫れなどの明確な異変に気づいたときには、
病気が、すでに進行している可能性があります。
また、歯周病は歯茎に炎症が生じるだけでなく、歯を支える骨を少しずつ破壊していき、
歯科医院でのレントゲン検査によって初めて診断されるケースが多いです。
さらに、「歯磨き」や「うがい」といった日常的なセルフケアだけでは、歯周病を完全に
防ぐことは難しいため、少しでも異変を感じたら早めに歯科医院を受診することが
重要です。
進行してしまった歯茎の後退や骨の破壊を元通りにするのは難しいですが、
適切な治療とケアを受けることで、症状の進行を抑えることは可能です。
見た目でわかる歯周病の症状
見た目でわかる歯周病の症状については、以下の6つが挙げられます。
- 歯茎が腫れている
- 歯茎の色が赤い
- 歯茎から膿が出る
- 歯が長く見える
- 歯茎から出血する
- 口臭がひどくなった
それぞれの症状について解説していきます。
歯茎が腫れている
歯茎が腫れる症状は、歯周病の特徴の一つとしてよく見られます。
しかし、初期段階では腫れがわずかであることが多く、見た目だけでは判断が難しい場合があります。
また、歯茎の腫れは歯周病以外の原因で起こることも多く、一概に歯周病が原因とは
限りません。
例えば、歯根の破折など他の歯や口腔の健康に影響を及ぼす疾患が腫れの原因となることもあります。
そのため、歯茎に腫れを感じたり見つけたりした場合は、専門的な診断を受けるために
歯科医院で診てもらうことをおすすめします。
歯茎の色が赤い
歯茎の色を見ることで、歯周病かどうかをある程度判断することが可能です。
健康な歯茎は、通常、明るいピンク色をしており、その色が健康状態を反映しています。
一方で、歯周病を患っている場合、歯茎の色が赤黒くなったり、紫がかって見えることが
あります。
歯周病による炎症が歯茎に影響を与え、血液の流れが悪化し、うっ血を引き起こすことによって変色します。
このように、歯茎の色の変化は、歯周病が進行するにつれてさらに明らかになり、
目で見て分かるようになります。
歯茎から膿が出る
歯茎から膿が出ている場合、それは歯周病がかなり進行している可能性が高いと言えます。
しかし、膿が出る原因は歯周病以外の病気である場合も考えられます。
また、膿が出ているということ自体が深刻な状態を示しており、
無視してはいけないサインと言えます。
原因を特定し、適切な治療を受けるために、早急に歯科医師の診察を受けることを
お勧めします。
歯が長く見える
歯周病が進行すると、歯茎が徐々に痩せ細り、後退してしまい、歯が長く見える症状が
挙げられます。
このような変化に気づいた場合は、歯周病が悪化している可能性がありますので、
早めの対応が必要です。
さらに歯周病が進むと、歯茎の後退が顕著になり、歯の根元の多くが見えるように
なります。
歯槽骨が溶けてしまい、歯をしっかり支えられなくなっているサインなので、
放置すれば最終的に歯が抜け落ちる危険性もあるため、早急な治療が必要です。
歯茎から出血する
歯茎から出血する現象は、初期段階の歯周病でもよく見られます。
病状が進行して重度の歯周病になると、食事中やわずかな刺激によっても
出血が生じやすくなります。
また、出血の頻度が増すだけでなく、場合によっては出血が止まりにくくなるケースも
少なくありません。
口臭がひどくなった
歯周病になると、口腔内で歯周病菌が増えるだけでなく、炎症に伴って放出される
有害物質によって、口臭が発生します。
自分で気づく場合もありますが、周囲の人から教えられて初めて気づくことも
少なくありません。
また、強い口臭に加えて歯茎から膿のようなものが出ている場合、歯周病が
かなり進行している可能性があります。
口臭が気になる際には、まず歯周病を疑い、
早めに歯科医院で診察を受けることをお勧めします。
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歯周病になりやすい人の特徴
歯周病になりやすい人の特徴については、以下の5つが挙げられます。
- 歯並びが悪い
- 歯磨きを正しくできていない
- 喫煙者
- 糖尿病
- 妊婦
それぞれの特徴について解説していきます。
歯並びが悪い
歯周病になりやすい人の特徴として、歯並びが悪いことが挙げられます。
歯並びが整っていないと、日々の歯磨きを難しくする原因にもなります。
特に、歯が重なり合っている部分は磨きにくく、その結果、歯周病の原因となる細菌が
増殖しやすい環境を作り出してしまいます。
さらに、咬み合わせが悪く口が開きがちな不正咬合の場合、口呼吸が習慣化しやすく、
口内が乾燥しやすくなるほか、唾液による自然な洗浄効果が低下するため、
細菌の増殖を抑えにくくなります。
このように、歯列矯正は見た目を改善するだけでなく、
歯周病を予防するためにも効果的な治療法といえます。
歯磨きを正しくできていない
歯磨きを正しくできていないと、歯周病になりやすくなります。
歯周病の主な原因は、歯に付着する細菌の集合体であるプラーク(歯垢)です。
このプラークは、どんな人でも日常的に蓄積しますが、適切な歯磨きやフロスを使えば
取り除くことが可能です。
しかし、歯磨きが不十分な場合や、磨き残しが多い場合には、歯と歯茎の間や
歯と歯の隙間にプラークが残りやすくなります。
また、形式的に歯磨きをしているだけで、実際にはプラークがしっかりと除去されていないケースも少なくありません。
そのまま放置されたプラークは、次第に硬化して歯石という石のような状態になり、
さらに細菌の増殖を促してしまいます。
このように、日頃から歯磨きを怠る方や歯科医から正しいブラッシング方法を
学んでいない方は、歯周病を発症するリスクが大幅に高まります。
喫煙者
歯周病になりやすい人の特徴として、タバコを吸っていることが挙げられます。
タバコに含まれるニコチンは、血管を縮める作用や免疫機能を低下させる作用があり、
傷や炎症が治りにくくなり、歯茎への酸素や栄養の供給が妨げられてしまいます。
また、タール成分はヤニとして歯に付着し、歯の表面を粗くして細菌が付きやすい状態
を作り出します。
さらに、喫煙によって歯茎の腫れや痛みが感じにくくなるため、歯周病が進行しても
気づくのが遅れる傾向があります。
そのため、喫煙者は非喫煙者と比べて歯周病のリスクが著しく高いと言えます。
糖尿病
歯周病になりやすい人の特徴として、糖尿病を患っていることも挙げられます。
糖尿病は、感染症に対する抵抗力が低くなり、歯周病にかかりやすくなってしまいます。
一方で、歯周病菌が生成する毒素が血液中に入り込むと、インスリンの働きが阻害され、
血糖値がさらに上昇してしまいます。
これにより糖尿病の症状が悪化するという悪循環が生じます。
このように、糖尿病と歯周病は互いに影響を与え合い、症状を悪化させる関係にあるので、糖尿病の治療では内科での管理だけでなく、歯科での歯周病治療も必要になります。
妊婦
妊娠中はホルモンバランスの変化により、口腔内の健康状態が不安定になりやすく、
歯周病のリスクが高くなります。
このような歯周病は「妊娠性歯肉炎」と呼ばれることもあり、妊娠中の女性に特有の症状が見られる場合があります。
また、歯周病は早産や低出生体重児など、母体や胎児に深刻な影響を及ぼす可能性が
あることも指摘されています。
このように、妊婦にとって歯周病は非常に注意が必要と言えます。
歯周病の予防方法
歯周病の予防方法について、以下の3つが挙げられます。
- 定期的に歯科検診を受ける
- セルフケアを徹底する
- 生活習慣を見直す
それぞれの予防方法について解説していきます。
定期的に歯科検診を受ける
歯周病を予防するには、歯科医院での定期的な検診が重要です。
検診では歯のクリーニングが行われ、歯周病の主な原因となる歯石やプラークを
取り除くことができます。
また、定期的に歯科を訪れることで、万が一歯周病を発症していた場合でも、
早期の段階で発見し、適切な治療を受けることが可能です。
セルフケアを徹底する
毎日の歯の健康を保つためには、欠かさず丁寧にブラッシングを行うことが大切です。
特に歯と歯茎の境目を意識して磨き、歯垢をしっかり取り除くよう心がけましょう。
歯と歯の間に残りがちなプラークを取り除くために、デンタルフロスや歯間ブラシを
積極的に活用することも重要です。
具体的には、歯ブラシを使う際は、毛先が歯と歯茎の間にしっかり届くように
工夫しながら、軽い力で小刻みに動かします。
力を入れすぎると歯や歯茎を傷つける恐れがあるため、適度な力加減を保つようにして、
歯ブラシの先端や側面も使い、隅々まで丁寧に磨くのが効果的です。
また、効率よく歯垢を落とすためには、小さめのヘッドで操作しやすい歯ブラシを
選ぶのがポイントです。
毛の硬さは、歯垢をしっかり落とせる程度の硬さでありながら、歯茎を傷めない柔軟さを
持つものが適しています。
しかし、毛先が広がった歯ブラシは清掃効果が低下するため、見た目に問題がなくても、
1か月に一度程度の交換をおすすめします。
このように、丁寧なケアを習慣化することで、口内の健康を長く維持することに
繋がります。
生活習慣を見直す
歯周病の予防方法として、生活習慣を見直すことが挙げられます。
実際に、心身の疲労やストレスが溜まっていたり、喫煙などの生活習慣が続いていると、
免疫力が低下し、細菌感染のリスクが高まることがあります。
例えば、健康的な身体を維持し、歯周病菌に負けない体づくりのため栄養の整った食事を
心がけたり、アルコールや喫煙の見直しなどが挙げられます
また、ストレスを溜め込まない工夫を日常生活に取り入れることをお勧めします。
まとめ
今回は、歯周病は見た目でわかるのかについて紹介しました。
歯周病は見た目でわかる場合もありますが、初期段階では判断が難しく、痛みや腫れなどの明確な異変に気づいたときには、病気がすでに進行している可能性があります。
例えば、歯茎が出血していたり腫れが見られる場合、歯周病にかかっている可能性が
考えられ、歯が以前よりも長く見えるように感じることも、歯周病の兆候の一つです。
歯周病が悪化すると、最終的には歯を失う危険性もあるので、気になる症状があれば、
早めに歯科医院で専門家の診察を受けることをおすすめします。
さくら歯科口腔外科クリニックでは、「歯がぐらつく」、「歯茎から出血する」などの
歯周病に関わる治療を、経験豊富な歯科衛生士が主体的に患者さんと治療計画を立て、
共に実践していく治療を推進しています。
歯周病でお悩みの方は是非お気軽にご相談ください。
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