【インプラントの寿命は?寿命がきたらどうなる?】寿命を短くしてしまう原因と長持ちさせるためのポイントを解説

インプラントは基本的には保険が適用されないため、比較的高額な治療費がかかります。
そのため、「インプラントは何年くらい使えるのだろう」
「もし寿命を迎えたらどうなるのだろう」と考える方も多いのではないでしょうか。
せっかく費用をかけて治療をするのであれば、できるだけ長く使用したいと考えるのは
当然ですよね。
そこで今回は、インプラントの寿命に始まり、寿命を迎えたらどうするのか、
寿命を短くしてしまう原因、そして、インプラントを長持ちさせるためのポイントについて
解説します。
この記事がインプラントを検討されている方の参考になれば幸いです。
インプラントの寿命は?
まず始めに、ここで言う寿命とはインプラントが脱落したり、除去しなければならない状況になったりといった「インプラントを失うこと」を意味します。
一般的に、インプラントの平均寿命は10~15年と言われています。しかし、厚生労働省が発表している調査によると、インプラントをしている人のうち90%以上の人が15年以上使えているという結果が出ており、中には30~40年以上使えることもあります。
(参照:厚生労働省『歯科インプラント治療のためのQ&A』)
インプラントは寿命がきたらどうする?
インプラントが寿命を迎え、失うことになってしまった場合、次のような選択肢が
考えられます。
- 再びインプラントを埋入する
- ブリッジを作成する
- 入れ歯を作成する
以下、注意点も合わせてご説明します。
再びインプラントを埋入する
インプラントが脱落した部分に、再度新しいインプラントを埋入します。一般的に、
インプラントは埋入した歯医者さんで保証期間があり、「〇年間は無料で再手術を行います」「〇年以内は年数によって割引対応をします」などが定められていることが多いです。
そのため、その期間内であれば再度インプラントを検討される方も比較的多いですが、期間を過ぎている場合はまた費用がかかるため、他の選択肢を選ぶ方もいます。ただし、再び
インプラントをしたいと思っても、状態によってはインプラントの再手術が行えない状況になってしまっていることもあります。
ブリッジを作成する
ブリッジとは、数本の歯を連結するように上から被せ物を装着させることで、欠損部分を補う
治療法です。保険治療のブリッジであればインプラントよりも安価ですが、隣接する歯を削る
必要があることや、神経を取らなければならなくなるリスクがあること、ブリッジが作成できる部位に限りがあることなどに注意が必要です。
入れ歯を作成する
入れ歯とは、欠損部分に取り外し式の歯を装着する治療法です。3つの選択肢の中では
最も早く治療が完了する傾向にある方法で、ブリッジよりも他の歯への負担もかかりません。
ただし、ブリッジよりも口腔内で違和感を感じやすく、入れ歯の本数にもよりますが
硬い物などは食べにくい傾向にあります。
インプラントが寿命を迎えた場合には、再びインプラントの手術を行ったり、他の治療法を選択しなければならなくなることが予想されますので、できるだけ長くインプラントが使えるように次項からの解説を参考にしていただくと良いでしょう。
インプラントの寿命を短くしてしまう原因
インプラントの寿命を短くしてしまう原因はいくつかあり、主に考えられるのは以下のようなものです。
- インプラントの品質が良くない
- メンテナンスが十分ではない
- 歯ぎしりや食いしばり
- 喫煙習慣
- 身体的な要因
それぞれ見ていきましょう。
インプラントの品質が良くない
一般的にインプラントの費用は1本40万円程が相場と言われていますが、相場よりも大幅に
安価なものもあります。必ずしも安価なインプラントの品質が悪いという訳ではありませんが、
なかには国内での承認が下りておらず品質が悪い物である可能性があります。
インプラントの質が悪い場合の懸念として、インプラントとしての機能不全や早期脱落などが
あり、当然インプラントの寿命にも関わるので注意が必要です。
インプラントの質を見分ける一つの基準として、歯科医院で使用されているインプラントの
メーカーを確認するのも良いでしょう。世界的なメーカーとしては「ストローマン」、
日本のメーカーでは「京セラ」などが高品質なインプラントとして有名です。
メンテナンスが十分ではない
インプラントの寿命を延ばすためには、日ごろのメンテナンスが欠かせません。
インプラントは構造上、周りに細かいつまりや汚れが付きやすく、最悪の場合、
インプラント歯周炎を引き起こす恐れもあります。
インプラント歯周炎とは、インプラント周囲の組織に炎症が起こる病気であり、
炎症が進行した場合はインプラントの脱落に繋がるため注意が必要です。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、想像以上に歯に大きな負担がかかります。もちろん、インプラントも例外ではなく、長期間に渡り大きな負担がかかり続けた場合、インプラントの動揺や脱落、
人工歯の破損などインプラントの寿命に大きな影響を与えます。
喫煙習慣
喫煙習慣もインプラントの寿命に影響を及ぼします。喫煙でインプラント組織周辺の
血行不良が引き起こされ、インプラントが顎骨に安定するのが遅れたり、
手術後の治りが悪くなったりする恐れがあります。
日本口腔インプラント学会が発表した研究によると、非喫煙者のインプラント脱落率が3.56%であることに対し、喫煙者の脱落率は7.14%とおよそ倍の数値であるという結果が出ており、喫煙がインプラントに与える影響は明らかです。
(参照:日本口腔インプラント学会『オッセオインテグレイテッド インプラントに対する喫煙の影響』
身体的な要因
糖尿病や骨粗しょう症、放射線治療を行う必要のある病気などの全身疾患は口腔内にも影響を及ぼすため、インプラントの寿命にも関係します。また、免疫が落ちている時は口腔内の状況も悪化しやすいため、免疫が低下することでインプラントにも影響が出てくると考えられます。
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インプラントを長持ちさせるためのポイント
インプラントを長持ちさせるためには、日々のメンテナンスに加え、歯科選びも
非常に重要です。ここでは、インプラントを長持ちさせるためのポイントを解説します。
- 信頼できる歯科医師を選ぶ
- 設備が充実している歯医者を選ぶ
- 日々のメンテナンスを入念に行う
- 定期的に歯医者へ通う
- 喫煙習慣を見直す
- マウスピースを装着する
それぞれ詳しくご説明します。
信頼できる歯科医師を選ぶ
インプラント埋入手術が成功するか否かは、歯科医師の技術や経験に左右される部分も
大きいです。そのため、インプラントを検討した段階で、歯科医師のインプラント経験などを
率直に聞いてみるのも良いでしょう。
また、信頼できるか否かを判断するために、施術に対する疑問や不安をぶつけてみることを
おすすめします。その際、ご自身が納得できるような説明をしっかりとしてくれるかどうかも、一つの判断基準となるでしょう。
設備が充実した歯医者を選ぶ
歯科CTなどの機器や設備が充実した歯医者を選ぶことも、インプラント手術の成功率をあげる一つの要素です。インプラント手術を行う際には、あらかじめ歯科CTで顎骨状態を確認する
ことが重要となります。
インプラントがしっかりと顎骨と結合するかは、顎骨の量も大きく影響します。歯科CTで
予め顎骨の状態を確認し、人工骨の必要性の判断やインプラントの埋入角度などを計画する
ことで、成功率と生存率の高いインプラント手術が行えるといっても過言ではありません。
インプラントを検討する際は、歯医者が導入している設備や機器についても考慮することを
おすすめします。
日々のメンテナンスを入念に行う
インプラントは虫歯にこそなりませんが、ご自身の歯と同様ないしそれ以上に入念な
メンテナンスが必要となります。インプラントは構造上、人工歯の下に細かな詰まりが
入り込みやすいため、歯茎と人工歯の隙間のケアが重要です。
具体的なケア方法としては、インプラント用のフロスを隙間に入れ込むことや、インプラントを傷つけないような素材の歯間ブラシを使って隙間のケアをすることが推奨されます。
ただし、始めは難しいと感じることがほとんどですし、やり方が合っているか不安に感じる
ことが当然ですので、歯医者の定期健診の際にフィードバックをもらったり、やり方を説明してもらって練習すると良いでしょう。
定期的に歯医者へ通う
インプラント治療が完了しても定期的に歯医者へ通い、プロによるメンテナンスと
インプラントに異常がないかのチェックを受けるようにしてください。
インプラントはあくまでも人工物ですので、ご自身の歯とは異なり、気づかぬうちに不調が
現れることもあります。仮に定期健診で何か異常が見つかったとしても、早期に対処できれば
深刻な治療となるリスクを下げることにも繋がります。
また、どうしてもご自身の日々のケアだけでは落としきれない汚れがあることも多いので、
1~3か月に一度はプロによるメンテナンスを受けることが望ましいでしょう。
喫煙習慣を見直す
前述のように、喫煙はインプラントに悪影響を及ぼすことが明らかとなっています。特に
インプラントの埋入直後は、喫煙によって予後不良を引き起こし、インプラント周囲の組織に炎症を起す恐れがあり、インプラントの安定にも関わります。
そのため、喫煙習慣のある方はインプラント埋入手術の注意点を説明される際に、禁煙や
本数の調整を指導されることが多いです。日本臨床歯周病学会によると、喫煙は歯周病の
リスクも高めることが分かっていますので、インプラントを機に喫煙習慣を見直すことも
ご検討いただくのも良いのではないでしょうか。
(参照:日本臨床歯周病学会『歯周病とタバコの関係』)
マウスピースを装着する
歯ぎしりや食いしばり対策として、マウスピースを装着することをおすすめします。
癖のような日中の食いしばりは、意識をすることでコントロールできる部分もありますが、
睡眠中の歯ぎしりや食いしばりは生理現象ですので防ぎようがありません。
さらに、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりは、食事の際の3倍である100キロ以上の強い力が
かかっているとも言われ、インプラントへの負担は甚大です。そこで睡眠中はマウスピースを
装着することで負荷を逃がすなどの調整をする必要があります。
注意点として、市販のマウスピースを検討される方もいらっしゃる方が多いかもしれませんが、このような目的で使用する場合、市販のものでは適切な効果を発揮しない可能性が高いので、
必ず歯医者で適切なものを作成するようにしてください。
まとめ
インプラントの寿命は平均的に10~15年と言われていますが、なかには30~40年以上
使用できるケースもあります。インプラントをできるだけ長く使用するには、信頼できる
歯医者を選ぶことやメンテナンスを怠らないことが非常に重要です。また、日常的な癖や習慣を見直し、インプラントに悪影響を及ぼす要因をできるだけ無くすようにしましょう。
さくら歯科口腔外科クリニックでは、メンテナンスや患者さんの不安や不満を丁寧に聴取する医療面接、その後の業界内でトップブランドのCT/X線検査を使用した詳細シミュレーションを行っており、ご納得していただけるインプラント治療を心がけております。
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