歯並びが悪い原因は?綺麗な歯並びになる改善方法も解説!
歯並びが悪いのはなぜでしょうか?
遺伝や生まれつきと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
歯並びは見た目を気にされるほうが多いかもしれませんが、見た目は気にならないからと放置してしまうのは危険です。
虫歯や歯周病さらに、肩こり・頭痛など歯以外の症状が発生する可能性があります。
この記事では、歯並びが悪い原因や放置したときの影響を解説します。
思い当たる症状がある方は、最後まで目を通してください。
歯並びが悪い原因は4つ
歯並びが悪いのは、遺伝やもともとの生え方だと考える方もいらっしゃいますが、そうとも限りません。
歯並びが悪くなるおもな原因は以下の4つです。
- 遺伝
- 生活習慣
- 虫歯
- 歯の損失
1つずつ詳しく解説します。
遺伝
多くの方が考える歯並びが悪い原因の1つが遺伝ではないでしょうか。
際立った特徴がある歯は遺伝によって、歯並びに影響する可能性があります。
大きい歯が生えてきたり、特徴的な形の歯が生えてきたりするのは、遺伝かもしれません。
顎が小さいのも遺伝の要因が大きく、小さい顎だと歯が並びきれずに、歯と歯が重なったり向きが曲がったりします。
大きな歯が生えてきても、正しい噛み方をして顎が大きくなればよいのですが、現代の食生活は顎が小さくなりがちです。
遺伝で生えてきた特徴的な歯の影響で、すべての歯がきれいに顎のなかに収まらず、歯並びが悪くなる場合があります。
生活習慣
日頃の食べ方・噛み方が歯並びに与える影響は想像以上に大きいです。
口を閉じ、あごを動かして食べる噛み方を実践すると、顎の発達を促し歯が十分並ぶスペースを作れます。
また食べるときの姿勢も大切で、椅子に座るときは足裏を地面にしっかりつけて座りましょう。
猫背は上あごが前に出やすく、頬杖も顎に圧力がかかるなど、普段の姿勢も影響します。
食べるとき以外の姿勢も正して生活すると、歯並びにもよい効果があります。
虫歯
乳幼児のときの虫歯を治療せずに、歯を失ってしまい、その後の歯並びに影響することがあります。
乳歯の虫歯は痛くないからといって、そのまま放置していませんか。
虫歯を放置して乳歯を失ってしまっても、たしかに将来、永久歯が生えてきます。
ただし、抜けてしまった乳歯のスペースを確保しておきたくても、歯がないと両脇の歯が詰まってきてしまい、永久歯が生えるスペースがない事態が起こり得ます。
当然、永久歯は乳歯よりも大きいため、なくなった乳歯の小さいスペースには収まらず、曲がったり重なったりして生えてくるでしょう。
乳歯の虫歯も治療して、適切なタイミングまで歯を残しておく必要があります。
歯の損失
歯が生えてこない、顎の中に埋まったまま歯茎から出てこない歯があります。
親知らずに多く、埋まったままの歯は抜歯するケースが多いです。
顎の中に埋まったままの親知らずは、向きが上ではなく横に向き、隣の歯を押している場合があります。
この場合、見えない歯の影響で本来歯が並ぶはずのスペースが狭くなり、並びきらなくなっているかもしれません。
歯医者でレントゲンを撮って歯の状態を確認してもらうと、状態が確認できます。
悪い歯並びとは?代表的な7つの種類
人の顔がみんな違うように、一言で悪い歯並びといっても、さまざまなパターンがあります。
ここでは代表的な歯並びの7種類について解説します。
- 出っ歯(上顎前突)
- 八重歯
- すきっ歯(空隙歯列)
- 受け口
- 開咬
- 交叉相合
- 噛み合わせ
出っ歯
前歯が押し出されて、顎の外の方へ向いている状態が出っ歯です。
本来、上下の歯は真っ直ぐ向き合うはずですが、出っ歯は上の歯が顎の外側に突き出すように生えてしまいます。
生えてきたときから向きがおかしいケースと、舌で上の前歯を押す癖によって少しずつ前歯が外を向いていくケースがあります。
後者の場合は癖を意識して治すなど、全身姿勢を見直してみましょう。
改善が見られない場合は、歯医者の歯列矯正で改善できます。
八重歯
近年の日本では八重歯を可愛いという風潮もあり、ご存じの方も多いでしょう。
歯が顎の中に並びきらず、前や外に飛びだしている犬歯を八重歯と呼びます。
八重歯は顎の外側に飛び出して生えているため、隣の歯との重なりができている場合が多いです。
重なっている部分に磨き残しができやすく、虫歯や歯周病を起こすおそれがあります。
下の歯との噛み合わせも合っていないケースがあるため、歯並びを改善する効果が感じやすいです。
すきっ歯
歯と歯の間に隙間ができている歯並びをすきっ歯と呼びます。
隙間に食べ物が挟まったり、隙間に磨き残しができたりする傾向があり、虫歯や歯周病が心配です。
もともと生えてきた永久歯が小さいために、すきっ歯になってしまうケースと舌や唇の癖で、すきっ歯になるケースがあります。
舌で前歯を押す癖があると、前歯が外側に押し出されると同時に、前歯の間に隙間ができてくる場合があるのです。
受け口
下の歯や前歯が上の歯より前に出ている状態をいいます。
上の顎より下の顎が大きく発達した場合や、もともと、上の顎が小さいときに受け口になります。
顎の大きさは、自分では改善しにくいため、歯医者にみてもらい治療するのが有効です。
また、幼少期の指しゃぶり、頬杖をつく癖、噛み方の癖で受け口になる方もいらっしゃいます。
癖は治さないと、歯医者で治療した後も、癖を続ければまた受け口になるおそれもあります。
開咬
開咬は上下の歯が前に出ていて、奥歯で噛んでも上下の歯並びが噛み合いません。
見た目では気が付きにくいですが、よく見ると前歯部分の真ん中に、ぽっかり空間ができているように見えます。
前歯で食べ物を噛み切れず、サ行タ行の発音で空気が抜ける音を伴うなど弊害があります。
開咬の原因は指しゃぶりや口呼吸など癖によるものが多く、上下の歯の間に指や舌が入るために隙間が広がる傾向です。
この記事を読んでいる方が親御さんであれば、お早めにお子さんの癖を治すことも予防の1つです。
過蓋咬合
上の前歯がかぶさって下の歯が見えないほど深く噛み合わせている状態を過蓋咬合(かがいこうごう)と呼びます。
下顎が小さい場合や、上顎に比べて下顎が奥に位置している場合に見られる歯並びです。
下の前歯が上の前歯の裏側を刺激するほど、深く噛み合わさっていると顎や歯茎に影響を及ぼす危険があります。
奥歯や顎に強い力が加わり、顎関節症になるケースもあるため、気になる症状があれば歯医者を受診しましょう。
噛み合わせ
ここまで紹介してきたような症状はなくても、なんとなく噛み合わせがずれている方もいるのではないでしょうか。
左右のどちらかの頬でモノを食べる癖がありバランスが悪いなど、小さな噛み合わせのずれも、放置すると他の部分に影響を及ぼす可能性があります。
歯並びが気になって口を開けて笑えず、笑顔が少ない印象をもたれたりすることもあるかもしれません。
見た目の問題だけでなく、肩こりや頭痛の原因が噛み癖からきているときもあります。
1日3回食べる動作をするため、小さな噛み合わせのズレも毎回の積み重ねで、ズレが大きくなり、身体の別の部分を悪くするおそれがあります。
悪い歯並びを放置する影響
悪い歯並びは、歯が重なり合い、歯列がガタガタになっており、歯の間に小さな隙間があるケースが多いです。
歯の隙間には汚れがつきやすく、さらに歯磨きしていても、汚れが落ちにくい傾向があります。
そのため虫歯や歯周病になりやすいため注意が必要です。
もちろん丁寧にしっかり歯磨きをしたり、定期的に歯医者で洗浄してもらったりして、リスクを下げられます。
さらに噛む行為は消化機能にも影響があります。
噛む行為は、顎の発達だけでなく、胃腸の消化機能も助けているため、歯並びが影響して噛まない食事を続けていると消化器官に問題がでるかもしれません。
歯並びに関わらず、よく噛んで食べることや、噛みごたえのあるものを食べることを日頃から意識しましょう。
また思春期以降、歯並びが気になり、コンプレックスになる方もいらっしゃいます。
口元が気になって笑えない、写真では口を開かないようにするなど悩んだ結果、性格まで影響する可能性も否定できません。
どうしても見た目が気になる方は、早めに歯医者で相談してみるとよいでしょう。
さらに、歯並びが影響して顎関節症を発症している方も少なくありません。
自分ではあまり気にならなくとも、噛む動作をすると耳の前あたりの関節がカクカクいったり、口を開くたびにガクッといったりする症状がでます。
その結果、頬の筋肉を疲労させ、顔周りの筋肉や表情に影響してしまいます。
歯並びを改善する方法
歯並びの程度によっては、歯医者へ行く以外にも、生活習慣を変えて改善がみられる場合もあります。
歯医者で歯列矯正をして改善する場合は、ワイヤーやマウスピースの治療法です。
以下の3つについて、詳しく解説します。
- 生活習慣の改善
- 歯列矯正 ワイヤー
- 歯列矯正 マウスピース
生活習慣の改善
特に幼少期の食事の仕方を改善すると、その後の歯並びに大きな影響をもたらすため、食べるときの正しい姿勢や噛み方を紹介します。
椅子に腰かけて食事をするときは、足裏をしっかり地面につけて座るのがポイントです。
足をぶらぶら揺らさず、かかとをつけると、しっかり噛めます。
食べ物を口に入れたら、口を閉じ奥歯をすりあわせるように、ゆっくり噛みます。
必ずしも、固いものである必要はありませんが、やわらかいものに偏るのもよくありません。
流し込みを避けるために、ほどよく噛みごたえのある固さを意識するとよいでしょう。
足を組む体勢をやめる、頬杖をやめる、猫背を改善し背筋をのばすなど大人になっても意識できることがあります。
正しい姿勢と正しい噛み方を意識して、毎日の食事を楽しみましょう。
よく噛むことは、胃腸の消化機能を助けてくれる役割もあり、体調改善にもつながります。
歯列矯正 ワイヤー
歯列矯正を希望される場合はまず歯医者で診断を受け、現在の状態を診てから治療法を決めます。
ワイヤー治療は、歯列矯正と聞いてまず思いつく方法ではないでしょうか。
歯の表面や裏面に金具とワイヤーをつけて、正しい位置に歯を動かして歯列を整えます。
近頃は金具が透明で見た目でわかりにくいものや、歯の内側につけて見えないやり方があるため、矯正器具の見た目が気になる方は歯医者で相談してもよいでしょう。
ワイヤー矯正は患者さん自身では取り外しができないため、歯医者で取り付けたら、つけたまま日常生活を過ごすのが一般的です。
歯を動かすようにワイヤーで固定するため、つけてすぐは違和感を感じたり、重い痛みを感じたりする患者さんもいらっしゃいます。
数日経つと、歯が動き馴染んでくるため、痛みや違和感は緩和されます。
そのため、歯医者でワイヤーをつける日程は、体調や重要な予定を考慮すると安心です。
歯列矯正 マウスピース
マウスピースを使った歯列矯正は、ご自身で取り外しができます。
日常的にマウスピースをつけて顎や歯列を正しい位置に促しつつも、食べるときや歯を磨くときに必要であれば取り外せるメリットがあります。
また、透明のマウスピースをはめるため、見た目にほとんど影響がないのもポイントです。
仕事上、見た目が気になる方や装置の取り外しを希望される方は、マウスピース矯正の選択肢もあります。
ただし、歯列矯正は装置をつけていないと歯が元の位置に戻ろうとしてしまうため、取り外し可能であってもできる限り装置をつけておく必要があります。
装置で歯並びを動かしても、取り外している時間が長いともとに戻ってしまい、正しい歯並びが定着しません。
ご自身で装置の設置時間をきちんと管理し、矯正をおこなう必要があります。
まとめ
悪い歯並びといっても、人それぞれさまざまな並び方があり、治療法も異なります。
食事の仕方や姿勢を見直すだけで改善できるような軽い症状から、抜歯をし、長期間装置をつけたりする重い症状もあります。
どちらも見た目の問題だけでなく、虫歯や歯周病のリスク、身体のほかの部位の不調に繋がる例も少なくありません。
歯が痛いわけではないと放置せず、気になる方は歯医者に相談してみると、現状の確認にもなります。
さくら歯科口腔外科クリニックには噛み合わせや顎関節のスペシャリストが在籍しているため、ぜひ、ご相談にいらしてください。
歯並び改善の専門家が患者様の悩みを解決する治療法を提案いたします。