気になる口臭の原因、予防歯科のクリーニングで解決できる?
お口が臭いと指摘されたり、
自分はお口が臭いのではないか?と不安に感じてらっしゃる方が増えています。
実際、当院にお越しの患者様からも同様の相談を頂きます。
口臭の原因は一つではありませんが、
その原因さえ知っておけば、解決できる事も多いです。
今回は、口臭ってどんな種類があって、
どう対処すればいいかを簡単に紹介します。
口臭には3種類の原因がある
口臭には、健康な人であっても出てしまう『生理的口臭』と、
何らかの病気によって起こる『病的口臭』との3種類が存在します。
<その1:外因的口臭>
ニンニク、ニラ、納豆、ネギなど、臭いの強い食材を食べたり、飲酒や喫煙時など、
お口に何かを入れる事によって出るものです。
<その2:生理的口臭>
平たく言ってしまうと、「口の中の唾液が少ない」事から口の中の細菌が増殖して
口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物が増えてしまう事から発生するもので、
起床直後や緊張時・空腹時によくなります。
これらに関しては、日々のケアだけで口臭改善はできますが、
どちらかと言うと、この次の口臭が一番多くて厄介です。
<その3:病的口臭>
端的にいうと、病気が原因で発生する口臭のことです。
鼻や喉の病気、呼吸器系、糖尿病などの病気が原因で口臭が起こる場合もありますが、
だいたい9割は口腔由来の口臭です。
・歯周病
・むし歯(う蝕)
・歯垢(しこう)「歯の周りに付く細菌の固まり」
・歯石
・舌苔(ぜったい)「舌の表面に付くコケ状の細菌の固まり」
・唾液の減少
・義歯(入れ歯)の清掃不良
これが原因となりますが、健康な状態であれば
歯周病やむし歯の手前である「歯垢・歯石」を除去するという事で
口臭はだいたい治ります。
歯垢・歯石は、やっぱり臭い!
歯垢って何ですか?とよく聞かれますが、歯垢≠食べかすです。
食べものの残りカスが歯の表面につき細菌が繁殖したもので、白くねばねばしているものです。
プラークとも言います。
そして、結局のところ臭いの原因は、細菌が繁殖している事で発生する「ガス」が原因なんです。
そりゃ臭いですよね。生ごみが臭い原因と考え方は同じです。
歯垢もそのまま放置すると2~3日で歯石に変わります。歯石に変わっても細菌の塊であるわけですから、
臭い事には変わりありません。
逆に言えば、定期的にきっちり歯ブラシをするとか
歯間ブラシを使ってケアをすれば万事解決できるという事になりますが、
実はそんなに甘いものじゃないのです。
歯磨きだけではだいたい想定の半分くらいしか歯垢を落とせない
ちょっと古い研究結果ですが、
歯ブラシだけで取れる歯垢の除去率は58%だそうで、
4割程度も磨き残しがあるという事。
デンタルフロスも併用すれば歯垢の除去率は86%〜95%程度にはなりますが、
これを毎日ちゃんとできる人ってなかなか少ないのが現状です。
そんな時こそ、私たち歯科衛生士の出番なのです。
専用の歯石取り専用の器具を使用し歯石または、
歯垢を除去していきます。
その様子は以下の動画を見ていただきたいですが、
患者様のお口の健康状態に合わせて、
細かく歯垢・歯石取りを行っていきます。
歯垢・歯石をとるという事は、
歯周病やむし歯の原因を取り除くという事にもなり、
健康的なお口をできるだけ長く保つ事にもつながります。
理想としては、だいたい2~3カ月に1回
予防歯科のクリーニングを受けていただく事がよいと考えています。
今回のまとめ
・お口の臭いの原因は3種類ある
・いつまでも臭い原因はだいたい歯垢、歯石がとりきれていないから
・歯ブラシだけだと想定の半分しか歯垢を除去できていない
・歯垢歯石とり&歯周病予防は、歯科衛生士にお任せしよう
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